講師仲間で弁護士の神坪浩喜先生が「18歳までに知っておきたい法のはなし」を出版されました。
これまで出版された3冊も拝読していたのですが、読み始めた瞬間に「あれ?今までと違う」と思ったのは、これまでの「ですます調」ではなく「である調」だからでしょうか。
学校の先生から教わるような、久しぶりのワクワク感(笑)
ただ、読み進めるとそれは授業のようなものでなく、「語りかけてくる」ものだとわかり、読んでいてすんなりと入ってきます。
第一章「そもそも法って何?」から始まるわけですが、そのサブタイトルが魅力的☆
「いろいろな人がいる社会の中で幸せに生きる仕組み」
私たちは人とのつながりの中で生きている、そしてその「つながり」を良いものにしようとするのが「法」なのです。
「法」というと小難しく考えてしまいがちですが、「幸せに生きるため」と思うとワクワクしますね♪
基本的に未成年に向けて書かれた本なので、法や憲法など、とてもわかりやすく書かれています。
また、「裁判員になったら?」とか「契約や損害賠償の話」、「悪徳商法の手口と対処法」などなど、日常生活で役立つ話もたくさん!
全体的に大人になってからでも読んでおきたい内容ですが、この中で言っている
「自分の人生を簡単に誰かに預けないで欲しい。
自分でコントロールして欲しい。
自分の頭で考えて、冷静に判断するようにして欲しい」
これは、社会の中で自分自身を守り、幸せに生きていくためのスキルであり、早いうちから身につけておくべきことではないでしょうか。
この本は単に知識を得るためのものではなく、子どもたちをより善い方向に導いていく指南書のようです。
そんな風に思いながら「おわりに」を読むと、最後にまたガツンとやられました!
まさにこの本は「法教育」の本を目指しているとのことで、憲法が最高の価値をおく「個人の尊重」の理念を子どもたちの心に浸透させていくことを目標としているとありました。
それは「人を人として大切にする」ということで、そのために二つのことを押さえておく必要がある、と。
一つは「人はそれぞれ違っているということ」
もう一つは「人は誰もが自分フィルターを通して世の中を見ている」ということ。
わ~~~、これは私が講座で伝えているアンガーマネジメントに通じることだわ~~~~!
つい人は自分が正しい、と思いがちですが、それぞれがそう思っていると、ぶつかり合いの連続です。
なので、人はそれぞれ違う、自分フィルターを通して見ていることをわかっていれば、無駄なぶつかり合いは避けられますよね。
ではそのために何をすればいいのか?
それは「相手が大切にしているものを知ろうとする想像力を持つこと」、そして「相手の意見に耳を傾けること」。
アンガーマネジメントでも「色々な意見があるということを受け入れる」とお伝えしていますが、それってまさにこういうことかもしれません。
思いがけず自分が伝えて行っていることとリンクしたせいもありますが、それがなくとも、一人ひとりが自分や他者を大切にできる社会になるよう、多くの人に読んでもらいたい一冊です(^^)
神坪先生、ありがとうございました!
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